右脳な舞・左脳な迷

微笑 中動作誤に常正 くし楽も日今 ありがとう

‘ 口 ’ 二題  (‘ ◇ ‘)

だいぶ人通りも絶えて来た宵闇の銀座、寒いのに手相見のおじさんや人相見の女性がじっと座っている。こう寒いとあんな所にじっと座ってるだけでも辛いだろうななどと見ていると、なんと人相見の綺麗な女性が私に向かって
「あなた、いい口してらっしゃいますよ」
?  へ? :*:・'゜☆。♪.:*:・'゜★゜'・:*:♪.。.:*:・'゜:*:・☆彡
それはもしかして、もしかして営業トークなのか、私と言う存在をすべて見通した上でそう言ったら私の気を惹けると思ったのか、本当にいい口してるのか・・・、ところで「いい口」ってどんなご利益があるのでしょう? 
『全日本「いい口」大会』で優勝して、あこがれのあの人にくちづけして貰えるのかそれとも私の口から発せられる超音波でイルカがたくさん寄って来てイルカ少年となって海の彼方へ・・ 

帰りの電車の中、扉の反対側に私と真正面に向かい合う形で女子大生ぐらいの若い女性が乗ってきました。電車が発車するなり、彼女は私に向かって(!)見事な「あくび」を披露して下さいました。その見事な口の開き方を見た瞬間、私の頭の中で2人の名前が踊りだしました。「金藤日陽」「則巻千兵衛」あああ、あの口はどっちの口だ?どっちだどっちだ。え〜わからん。キンドーさんか?キンドーさんて確か40才だったよな。とか考えていると彼女はまた「私に向かって」素晴らしいあくびを披露して下さいました。え〜と、虫歯はありません。続けざまにもう一度御開口。彼女の、豪快なあくびをし終えた時の満足げなトボケた表情に、私はポーカーフェイスを保つのに奥歯を噛み締めていました。そんなの見ないのが紳士のエチケットですって? えー?、じゃあ壁に向かって披露してよ。そんな私を放っといて彼女は携帯に夢中