右脳な舞・左脳な迷

微笑 中動作誤に常正 くし楽も日今 ありがとう

NHK交響楽団(サントリーホール)

   第1675回 定期公演

ボッケリーニ(ベリオ編曲)/マドリードの夜の帰営ラッパ
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲 第3番 ハ短調 作品37
(アンコール)シューマン子供の情景 作品15 より
             『眠っている子供』『詩人のお話』
  ダヴィッド・フレイ(ピアノ)
バーバー/弦楽のためのアダージョ
ブリテンシンフォニア・ダ・レクイエム
  下野竜也 指揮 NHK交響楽団

 素晴らしいコンサートだった。
 ブリテンの作品は本当に素晴らしい曲だ。それをこんな素晴らしい演奏で聴けて嬉しい。かつて大好きで何度も読み込んだスコアが眼前で再現され、こみ上げてくるものがあった。この感動は私の記憶故だろうか、ブリテンのスコア故だろうか、素晴らしい演奏によるものだろうか?
 ベートーヴェンの協奏曲に関してはFM生放送で聴いた昨日の演奏の方が良かっただろうか? 何となくソリストとオケの間に確執の様なものが感じられた。N響が下手なだけ? ピアノソロに関しては第2楽章などとても繊細で美しく、オケが武骨に感じられる程だった。しかしもちろん、コンサートホールで聴く生演奏はFMで聴く音より格段に素晴らしい。こればかりは比較にもならない。
 ブリテンの演奏が終わって拍手が起こると、何故かヴィオラの女性が舞台上手袖へと引っ込んだ。と思えば、下手から花束を持って登場!下野さんに渡したのでした。下野さんは選曲も面白く、演奏においても私の知的好奇心を常に満たしてくれる。応援したい第一の指揮者だ。
 今日のコンサートはチケット完売で当日券もなしとの記載だった。しかし客席にはかなりの空席が確認できた。これは保守的な?定期会員の多いN響ならではで、ある程度は仕方ないのだろうが、もう少し何とかならないものだろうか。