右脳な舞・左脳な迷

微笑 中動作誤に常正 くし楽も日今 ありがとう

ベルリンフィルハーモニカー(サントリーホール)

  TDKオーケストラコンサート 2008
ブラームス交響曲第3番 ヘ長調 Op.90
     /交響曲第4番 ホ短調 Op.98
   指揮:サー・サイモン・ラトル
   ベルリンフィルハーモニカー


有り得ん。2日続けて、こんな音を聴いて良いのか?
先日のベートーヴェンの素晴らしい音楽が耳に残っているため、ブラームスの第3交響曲が始まった時は、おお!ドイツの音だ! ぐらいにしか思わなかった。入り口で小倉智昭さんを見かけたり、同じ列に檀ふみさんが座っていらっしゃったり、自民党のおエラい方が前の方に座ってらしたりした雰囲気も私の感覚を鈍らせたのだろうか? しかし素晴らしいブラームスだ、と思って聴いていた。しかし、第3楽章で一変する! シュテファン・ドール! 今まで誰があのようなソロを吹けただろう? 思い出しただけでも泣きそうだ。それにつられたのでもないだろうが、オケが一挙に熱を帯びてくる。第4楽章のクライマックスにかけての弦楽器の熱気は何だ!何なんだこの最強のヴィオラと2ndヴァイオリンは! おそらくブラームスがこの演奏を聴いたら泣いて喜んだ事だろう!
 さて、第4交響曲については私はとてつもない思い入れがある。指揮者とオーケストラのチェックポイントを何十カ所と諳んじている。第1楽章の頭からテンポをよく動かし、アンサンブルが乱れるなら乱れてみろとでも言わんばかりの煽りようだ。しかし、チェックポイントは満点でクリアして行く。最初に少しテンポの揺れについて行けない箇所があったが、そんな事はどうでも良いぐらい素晴らしい音だ。こんなに弦楽器が鳴りまくる第4交響曲を聴いた事がない。フジテレビよ、なぜ収録しなかったのだ?来年、ラトルとベルリンフィルブラームス交響曲全集を発売するらしいが、CDより今夜の演奏の方が熱気がありエキサイティングなのは間違いない。最高のブラームス演奏などというレベルを遥かに超えている。今後四半世紀、このブラームス演奏を超えられるのはラトルとベルリンフィルだけだろう。

プルト数は両曲とも8-7-6-5-4
コンサートマスターはスタブラヴァ
上手過ぎる管楽器のソロは、フルート=ブラウ、オーボエ=ケリー、クラリネット=フックス、バスーン=シュバイゲルト、ホルン=ドール、トランペット=クレッツァー? 安永徹さんと清水直子さんはトップサイド。