首長の判断の遅れで2000人死亡

「そんな認識だと心配」　井戸・兵庫県知事が石原氏批判 （asahi.com）

　東京都知事選で３選を果たした石原慎太郎知事が８日夜の会見で「神戸の地震の時なんかは、（自衛隊の派遣を要請する）首長の判断が遅かったから、２０００人余計に亡くなった」と発言した問題で、兵庫県の井戸敏三知事は９日の定例会見で、「失礼な発言だ」と批判した。
　井戸知事は阪神大震災について「明け方の突発的な上下動が激しい地震で、多くの犠牲者が圧死だった。公的救済が入る前に、地域住民による救済が必要な状況だった」と言及。そのうえで「『関東大震災』が起こるとされている東京都のリーダーが、そのような認識だといささか心配だ。都民も心配で眠れなくなるのではないだろうか」と語った。

石原発言は「いいかげんな議論」　兵庫県知事が批判 （Sankei web）
石原都知事：兵庫・井戸知事が不快感、震災発言「失礼だ」 （msn）
あれから１２年経ち、その後の各地の震災の教訓や分析を元に、東京都では完璧な対策とシミュレーションが行われているのでしょうね。どの２０００人について首長が責任を負わねばならないのかハッキリ言明して欲しい。全くの想定外だった阪神淡路大震災に比べ、常に想定されている東京の直下型地震への対策に不備があったり、ましてや都知事が判断ミスを犯すなんてあり得ないでしょう。首長の判断ミスで2000人余計に犠牲者が出たとすれば、それはそういうシステムに問題があったことは明らかなのではないか？
慢心すると足下を掬われるぞ。天災は常に起こってみないと分からない。
それにしても、どんな文脈からこういう発言になったんだ？
　東京都では一昨年夏にこんな事があったばかりだ。
昨年５月、東京都総務局は直下型地震による被害想定を９年ぶりに見直した。これによると東京都防災会議がもっとも被害が大きいと想定した場合の死者は、建物崩壊で1737人、地震火災で3517人、落下物等で769人、交通被害で390人の合計6413人、重傷者は24501人、（想定条件等はリンク先参照）となっている。という事は、都は最大でもこれぐらいの被害で収まるようインフラ整備しました、これ以上の被害者は全て「想定できなかった石原慎太郎都知事の責任です」という事になるのですか？　尤も上記発言に対する知事自身の認識次第では、責任逃れの屁理屈御託を並べ立てる事は予想できる。都内に勤務・在住する方は、この6413人（内、災害時要援護者死者数は2009人）に含まれない様に自己防衛に努めて下さい。