福田長官は今回の事件に対する政府の責任について「何の責任か。自衛隊を派遣しなければテロは起こらなかったのか。テロはどこにいても起こる可能性がある。まず今、何をやっていくかを考えるべきじゃないか」と語った。おそらく自衛隊を派遣しなかったらこういう事態は招かなかっただろう。テロリストは「日本が米軍に協力した」から誘拐したと語っているではないか。これは小泉首相の「テロとは断固戦う」との、言わば「宣戦布告」に「宣戦布告」を返したものに過ぎない。大きくは報道されていないが、先日、自衛隊機が武装した米軍兵士を輸送しているのだ。既に日本はテロリストと開戦しており、イラク全土が戦争状態だと考えれば、即刻自衛隊が撤退するのは当然である。撤退しないのなら「特措法」を作り直せ。
今のところ政府は本気で自衛隊を撤退させないつもりのようだ。こういう事態を予測して、人質救出の何らかの手段を持っているのだろう。まあ、即座に撤退を決める様な政府はそれはそれで危なすぎるが。
マスメディアもなんなんだろうね。３人の実家の前から中継したり、早朝のインタビューで肉親が「皆様には大変ご迷惑をおかけして申し訳ありません」とコメントしていたのに、夜のニュースになると口を揃えて「無事に返して欲しい。自衛隊は撤退して欲しい」だよ。
自衛隊は人質救出部隊ぐらい持っていても良いんじゃないの？
と、この際言ってみる。変なコメンテーターの多い事。
まだよく分からないが、米国は相当ヒドイ事やってるみたいですね。
テロリストは卑劣極まりないが、米国も卑劣だ。ついでに言えばイスラエルは更にひどい。戦争だ。ファルージャでは米軍が報復のため民家にロケット砲弾を撃ち込んだり、礼拝の為に市民が集っているモスクへヘリコプターから空爆したりしているようだ。もう米国は勝てないね。サマワに対戦車ロケット砲も撃ち込まれたし、米軍が撤退する前に、自衛隊も早い事逃げ帰った方がいいんじゃないの。
まあ、日本が法治国家なら「イラク特措法」の第２条と第８条に基づいて、速やかに自衛隊の活動の中断を命じるべきだろうね。
［イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法］（抜粋）
第二条 政府は、この法律に基づく人道復興支援活動又は安全確保支援活動（以下「対応措置」という。）を適切かつ迅速に実施することにより、前条に規定する国際社会の取組に我が国として主体的かつ積極的に寄与し、もってイラクの国家の再建を通じて我が国を含む国際社会の平和及び安全の確保に努めるものとする。
３ 対応措置については、我が国領域及び現に戦闘行為（国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為をいう。以下同じ。）が行われておらず、かつ、そこで実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる次に掲げる地域において実施するものとする。
第八条 ４ 防衛庁長官は、実施区域の全部又は一部がこの法律又は基本計画に定められた要件を満たさないものとなった場合には、速やかに、その指定を変更し、又はそこで実施されている活動の中断を命じなければならない。
５ 対応措置のうち公海若しくはその上空又は外国の領域における活動の実施を命ぜられた自衛隊の部隊等の長又はその指定する者は、当該活動を実施している場所の近傍において、戦闘行為が行われるに至った場合又は付近の状況等に照らして戦闘行為が行われることが予測される場合には、当該活動の実施を一時休止し又は避難するなどして当該戦闘行為による危険を回避しつつ、前項の規定による措置を待つものとする。
ま、現実的に考えれば、我が国の国益という観点から考えても、米国の許可無しに自衛隊を撤退する事はないだろう。
ただ、今回の政府の対応によっては、近いうちに国内でもテロが起ると考えていた方がよさそうだ。
