右脳な舞・左脳な迷

微笑 中動作誤に常正 くし楽も日今 ありがとう

ベルリンフィル/ラトル(ミューザ川崎)

サイモン・ラトル指揮 ベルリンフィルハーモニー管弦楽団
 ハイドン交響曲第86番 ニ長調
 ヴァーグナー/楽劇『トリスタンとイゾルデ』から 前奏曲と愛の死
 ブラームス交響曲第2番 ニ長調
もう完全に舞い上がっていました。朝から予習の為に演目のCDを聞いていたのですが、なんと『タンホイザー』序曲を繰り返し聞いていましたよ。『トリスタン』だ、って知ってたのに。まあ携帯電話忘れるは、腕時計してないは、ついでに買おうと思っていた総合感冒薬の名前忘れるし、真っ赤な靴下履いてるし、よくチケットとサイフを忘れなかったもんだと感心。笑)
それはもう素晴らしいコンサートでした。私が嘗て目指していたのもが全てそこにありました。ハイドンは小編成(4-4-3-2-1半)で、古楽器からの成果も程よく消化された、溌剌とした快演でした。ヴァイオリンは両翼配置でチェロは左、コントラバスはチェロの後ろ、右側のティンパニも固いマレットを使い引き締まった響きに貢献していました。奏者はライナー・ゼーガース。ヴァーグナーブラームスはフル編成(7-7-6-5-4)の通常配置で、まさにドイツの響きを聴かせてくれました。と言ってもヴァーグナーではフォルテも決してうるさくならず見事な響きでした。ブラームスではさらに細かいニュアンスも徹底され、カラヤンアバド時代とは一線を画したものと感じられました。まあ、この音楽はアバドが目指した方向でもあったのでしょうが、ラトルが見事に引き継いだんだと思います。ただ、88年に大阪のシンフォニーホールで初めて聴いたカラヤンベルリンフィルの響きは、もっと和音がキレイだった記憶があります。あの頃とはすっかりメンバーも変わりました。ホルンのバボラークは噂通り素晴らしかったです。フルートはブラウ、安永さんと清水さんはトップサイドでした。ヴィオラ・チェロ・ベースの中低音パートは相変わらず素晴らしいな。
終演後、アンコールに答えてラトルが出て来て「こんなマーベラスなホールが出来ておめでとう!」みたいな事言ってました。 ┌(^^)┘だもんね。
舞い上がりすぎて帰り道でスーツを買ってしまった。笑)